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ホームエレベーターで後悔しないために知っておきたい注意点と費用のポイント

建築やリフォームを検討している方の中には、「将来の生活を見据えてホームエレベーターを導入したい」と考える方も増えています。しかし、費用や設置条件、使い勝手など不安や疑問が多いものです。安心して長く快適に住み続けるためには、メリットだけでなく、後悔しやすいポイントや設置前の注意点まで幅広く知ることが大切です。

この記事では、ホームエレベーターに関する後悔しやすいケースや費用、実際の活用シーン、導入時に気をつけたいポイントまで分かりやすく解説します。選択に迷っている方の参考になれば幸いです。

目次

ホームエレベーターで後悔しやすいポイントと設置前に知っておきたい注意点

ホーム エレベーター 後悔

ホームエレベーターの設置は将来の安心や快適さにつながりますが、実際に導入した後で「思っていたのと違った」と感じることも少なくありません。設置前だからこそ知っておきたい注意点をまとめました。

設置費用が予想以上に高くなるケース

ホームエレベーターは本体価格だけでなく、設置工事にかかる費用も大きな負担となることがあります。特に、既存の建物に後付けする場合は構造補強や間取り変更が必要となる場合があり、見積もり金額が最初の予想を大きく上回ることもあるため注意が必要です。

また、仕様やデザインによって費用が変動しやすい点も見逃せません。防音対策や安全装置の追加、内装のグレードアップなどを希望すると、さらに費用が増加します。導入前には、希望する機能やデザインの優先順位を明確にし、複数の業者から見積もりをとって比較検討することが大切です。

設置スペースや間取りの制約が発生する理由

ホームエレベーターの設置には、一定のスペースが必要になります。一般的に、1坪(約2畳)程度のスペースを確保しなければならず、既存の間取りに影響を及ぼすことが多いです。

とくに、戸建住宅で後付けする場合は、階段や廊下の位置、水回りや収納スペースとの兼ね合いを考慮しなければなりません。設置場所によっては、居住スペースが狭くなったり、生活動線が不便になる場合もあります。事前に建築士や工事業者とよく相談し、今後の暮らしやすさも踏まえて設置場所を検討しましょう。

動作音や振動による生活への影響

ホームエレベーターは、運転時に音や振動が発生します。これが思った以上に大きく、日常生活の中でストレスになると感じることがあるようです。

特に寝室やリビングの近くにエレベーターを設置した場合、深夜や早朝の利用時に家族の睡眠を妨げるケースが見られます。また、軽量の住宅や木造住宅では、振動が広がりやすい点にも注意が必要です。防音・防振対策について、設置前にしっかり確認し、必要であれば追加工事も検討することが大切です。

停電や緊急時の対応策が不十分な場合

万が一の停電や災害時、ホームエレベーターが停止して閉じ込められるリスクもゼロではありません。停電時の自動着床機能(最寄りの階で自動的に停止する機能)や非常用バッテリー、防犯対策など、緊急時の対応策が装備されているかどうか、事前に確認が必要です。

また、家族だけでなく、来客や介護ヘルパーなどが利用する場合も想定し、「万一の時の連絡方法」や「救助手順」などを共有しておくと安心です。導入時は、緊急時マニュアルの作成や定期的な避難訓練もあわせて検討してみてください。

導入後に意外と使わなくなるリスク

将来のためにと設置したものの、日常生活でほとんど使わなくなったという声も少なくありません。たとえば、若い世代のご家族の間では、「階段の方が早い」「小回りがきかない」と感じるケースが見受けられます。

また、使う頻度が減ると、定期点検やメンテナンスの負担だけが残ることも。設置前には「どんな場面で利用するか」「家族のライフスタイルに合っているか」をよくイメージし、必要性を見極めることが後悔を防ぐコツです。

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ホームエレベーターのメリットと活用シーン

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ホームエレベーターには、日常生活をより快適・安全にするさまざまなメリットがあります。老後や介護だけでなく、荷物の運搬や来客時など幅広いシーンで役立ちます。

老後や介護などバリアフリー住宅での役立ち方

高齢になったときや介護が必要になったとき、階段の上り下りは大きな負担となります。ホームエレベーターを設置しておけば、足腰に自信がなくなっても安全に移動できるため、住み慣れた家で長く快適に暮らせるという安心感があります。

また、車いすを利用される方や、ケガや病気で一時的に歩行が困難になったときにも大変便利です。バリアフリー住宅を目指す方や、「将来的な介護」を見越して計画的に設置するケースが増えています。

重い荷物や複数人の移動が楽になる

ホームエレベーターは、重い荷物の持ち運びにも役立ちます。買い物帰りの大きな荷物や、ベビーカー、季節ごとの収納用品など、階段で運ぶのが大変な物も楽に移動できます。

また、複数人での移動が必要な場合や、体力に自信がないお子様、高齢者の方と一緒に移動する場面でも負担が大きく減ります。家族全員の快適さを考えたとき、エレベーターの存在は大きなメリットといえるでしょう。

ペットや来客の移動にも便利な活用例

ペットを飼っているご家庭では、階段での移動が難しい高齢の犬や猫、キャリーに入れたペットの移動が楽になる点も魅力です。特に多頭飼いの場合は一度に安全に移動でき、事故防止にも役立ちます。

また、来客があった際に重い荷物を運ぶ、足の不自由な方を迎えるなど、さまざまなシーンでエレベーターが活躍します。家族だけでなく、訪れる人にも配慮できる住まいづくりに貢献します。

住まいの資産価値向上につながる可能性

ホームエレベーターの設置は、将来の売却や賃貸を見据えた資産価値の向上にもつながることがあります。高齢化社会の進展により、バリアフリー住宅へのニーズが高まっているため、エレベーター付き住宅は注目されやすくなっています。

特に、二世帯住宅や長期間住み続ける家では、エレベーターの有無が選択のポイントになることもあります。ライフステージの変化に柔軟に対応できる点も、資産価値を考える上での魅力といえるでしょう。

設置費用や維持費用と費用を抑える方法

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ホームエレベーターの費用は本体だけでなく、工事費用や電気代、メンテナンス費、税金など多岐にわたります。費用を抑えながら安心して設置・運用するためのポイントを解説します。

本体価格や工事費用の目安

ホームエレベーターの本体価格は、一般的に150万円から300万円程度が目安です。これに加えて、設置工事費が100万円から200万円ほど必要になるケースが多いです。

仕様やオプション、設置場所の条件によって費用が大きく変わるため、下表のように価格帯の目安を把握しておくと計画が立てやすくなります。

内容目安費用
本体価格150万~300万円
工事費用100万~200万円

計画の初期段階で予算を立て、希望や条件を整理した上で複数業者に相談することが大切です。

電気代やメンテナンスにかかる維持費

ホームエレベーターの年間の電気代は、使い方にもよりますが1万円前後が目安といわれています。頻繁に使う場合は金額が上がることも考えられます。

また、定期的なメンテナンスも欠かせません。一般的に年間3万円から5万円程度の保守契約が必要となることが多いです。安全・快適に使い続けるためにも、維持費をあらかじめ把握しておきましょう。

固定資産税などランニングコストのポイント

エレベーターを設置すると、固定資産税が上がることがあります。これは家全体の評価額が上がるためで、特に広いスペースを使った場合や高価な機種を導入した場合は注意が必要です。

とはいえ、バリアフリー改修の一環として設置する場合は減税措置が適用されることもあります。自治体によって異なるため、事前に税務署や市区町村の窓口で確認しておくとよいでしょう。

補助金や助成金制度の活用方法

自治体や国の制度によっては、ホームエレベーターの設置に補助金や助成金が出る場合があります。特に、バリアフリー改修や介護保険の住宅改修費用が活用できるケースもあります。

申請には事前の相談や書類提出が必要なため、計画段階から情報収集をしておくとスムーズです。利用できる補助制度の有無や条件を調べて、少しでも費用負担を軽減しましょう。

複数業者への見積もりで費用を比較するコツ

エレベーターの設置費用は業者によって大きく異なることがあるため、複数の業者から見積もりを取ることが大切です。ポイントは、内容や仕様をできるだけ統一して依頼することです。

また、見積もり時には「追加費用が発生しやすい箇所」も必ず確認しましょう。工事範囲やアフターサービス、保証内容などもしっかり比較して、納得のいく業者を選ぶことが費用を抑えるコツです。

後悔しないためのホームエレベーター導入チェックリスト

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ホームエレベーターの導入で後悔しないためには、設置場所や法的手続き、将来的なメンテナンスまで幅広く確認することが大切です。事前にチェックしておきたいポイントを整理します。

設置場所や間取りの事前確認ポイント

エレベーターの設置場所は、家の使い勝手に大きく影響します。以下のような点を事前に必ずチェックしましょう。

  • 主要動線上に設置できるか
  • 居住スペースや収納を圧迫しないか
  • 電気・配管工事が可能か

また、家族の今後のライフスタイルや動線に合う場所を選ぶことも重要です。設置後のイメージを具体的にシミュレーションしてみると安心です。

建築確認申請や法的手続きの流れ

ホームエレベーターの設置には、建築確認申請が必要な場合があります。特に増築や構造変更を伴う場合は注意が必要です。

申請から許可までには一定の期間がかかるため、早い段階で行政や業者と相談し、必要な手続きや書類を確認しておきましょう。法的な基準や制限についても、専門家に相談することでスムーズに進められます。

耐用年数や将来的な交換の見通し

エレベーター本体の耐用年数は、10年から20年が目安とされています。長く使い続けるためには、定期的なメンテナンスや部品交換も考慮する必要があります。

また、将来的にモデルチェンジやリニューアルが必要になることもあるため、設置時点で交換や修理がしやすい設計を意識することが大切です。購入前にメーカーや業者から情報を集めておきましょう。

専門家や業者選びで失敗しないコツ

ホームエレベーターの設置・メンテナンスには専門的な知識と技術が求められます。実績が豊富で、アフターサービスまでしっかり対応してくれる業者を選ぶと安心です。

業者選びの際は、次のような点を意識するとよいでしょう。

  • 施工実績や口コミをチェック
  • 保証やメンテナンス体制の確認
  • 見積書の内容が明確かどうか

複数社を比較し、納得できる業者とじっくり相談を重ねて決めるようにしましょう。

ホームエレベーターの設置を検討する際のQ&A

ホームエレベーターについてよくある疑問や注意点をまとめました。導入を検討している方の参考にしてください。

既存住宅への後付けは可能か

既存の住宅にもホームエレベーターを後付けすることは可能です。ただし、建物の構造やスペースによっては難しい場合もあります。

耐震性や電気配線、間取りの変更が必要となるケースも多いため、まずは専門家に現地調査を依頼し、設置の可否や最適なプランを相談することが大切です。

撤去やリフォーム時の注意点

エレベーターを撤去したい場合や大規模リフォームを行う際は、床や天井、壁の修復コストが発生します。撤去作業も専門的な知識が必要です。

また、撤去後のスペースをどう使うか、配線・配管の処理をどうするかも事前に計画しておくと安心です。リフォーム業者やエレベーターの設置業者とよく相談して進めましょう。

1人乗りや狭小住宅向けモデルの特徴

一般的なホームエレベーターよりもコンパクトな1人乗りタイプや、狭小住宅向けに設計されたモデルも登場しています。省スペース設計やシンプルな操作性が特徴です。

ただし、荷物や車いすの利用など用途によっては不便さを感じることもあるため、家族構成や使い方をよく考えて選ぶようにしましょう。

階段昇降機との比較と選び方

階段の上り下りを補助する「階段昇降機」とホームエレベーターは、どちらもバリアフリー対策として人気があります。それぞれの特徴を簡単に表にまとめました。

項目ホームエレベーター階段昇降機
設置費用高め比較的安価
設置スペース広め狭い
利用の幅荷物・複数人可基本1人

バリアフリーの目的や予算、住宅の広さに応じて最適な方法を選ぶことが大切です。

エレベーターのデザインやカスタマイズ事例

ホームエレベーターは、内装やドアのデザインを住宅の雰囲気に合わせてカスタマイズできる場合があります。木目調やガラス張りなど、おしゃれなデザインを選ぶことも可能です。

また、手すりや操作パネルの高さ、照明の色など細かい部分まで調整できるメーカーもあります。家全体のインテリアとの調和を意識して選ぶことで、より満足度の高い仕上がりになります。

まとめ:ホームエレベーター導入で後悔しないためのポイントと賢い選択

ホームエレベーターの導入は、将来の安心や快適な暮らしを支えてくれる設備です。しかし、費用や間取りへの影響、維持管理などの課題もしっかり把握しておくことが後悔を防ぐ鍵となります。

導入を検討する際は、家族のライフスタイルや今後の変化も見据えた上で、必要性や活用シーン、費用面を総合的に検討することが重要です。信頼できる専門家や業者と相談しながら、納得のいく選択をしてください。

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この記事を書いた人

賃貸でも、持ち家でも、暮らしの「心地よさ」は工夫次第。部屋の広さや間取りに関係なく、快適に過ごせるヒントを日々の生活から集めています。リフォームやプチ改造、インテリア選びなど、無理なくできる小さな工夫を発信中。

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