賃貸マンションやアパートからの退去時に「退去立会い」が必要になると、多くの方が不安や緊張を感じるものです。費用のトラブルや見覚えのない傷の指摘、強引なサインの要求など、さまざまな疑問や悩みがつきまといます。
これから退去立会いを控えている方が安心して手続きを進めるために、よくある不安やトラブルの事例、スムーズに進めるための準備や対策をわかりやすくまとめました。納得できる退去を実現するためのポイントを、具体的にご紹介していきます。
退去立会いが怖いと感じる理由とよくある不安

賃貸物件を退去する際、立会いの場で何を言われるのか分からず、怖いと感じてしまう方は少なくありません。特に初めての退去の場合、手続きや費用面の不透明さが大きな不安要素になります。
退去立会いで起こりやすいトラブルの実例
退去立会いでは、「入居前からあった傷や汚れまで修繕費用を請求された」「その場で納得できないのにサインを求められた」といったトラブルが起こりやすい傾向があります。
また、管理会社や大家さんとのコミュニケーション不足も、誤解やトラブルの原因になりがちです。たとえば「説明が足りずに、なぜ費用が発生するのか分からないまま支払いを求められた」など、納得できないまま手続きを進めてしまうケースも見受けられます。こうした失敗を避けるためにも、事前の準備と冷静な対応が重要です。
その場でサインを求められることへの不安
立会い時に「すぐにサインをお願いします」と言われて戸惑う方は多いです。内容を十分に確認できていない状態で署名を求められると、後から「こんなはずではなかった」と後悔することもあります。
特に修繕費用や原状回復費用の明細に納得がいかない場合、無理にその場でサインをしてしまうと、異議を唱えにくくなることがあります。不安な場合は「後日確認してからサインしたい」と伝える勇気も大切です。
見覚えのない傷の修繕費請求が心配
「この傷や汚れには覚えがない」「もともとあったものではないか」と感じた場合、修繕費を請求されることに納得できないのは当然です。
住んでいた期間が長い場合、経年劣化による変化なのか、入居者の責任なのか判断が難しいことも多いです。見覚えのない傷や古い設備の不具合まで請求対象とされないよう、入居時や日常的に部屋の状態を記録しておくことがおすすめです。
高額な退去費用を請求されるケースへの恐れ
「想像以上の高額な退去費用を請求されたらどうしよう」と心配する声もよく聞かれます。特に壁や床の張替え、設備の交換など、大きな修繕が一括で請求されるケースは驚きが大きいものです。
退去費用の内訳や相場がわからないまま支払いを求められると、不安が増します。費用の理由を明確に説明してもらい、疑問点はその場で確認することが、納得できる退去につながります。
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退去立会いの流れと準備で安心するポイント

退去立会いを落ち着いて進めるには、どのような流れで進むのか、どんな準備が必要かを知っておくことがカギです。事前の情報収集と具体的な準備で、不安を減らすことができます。
退去立会いで確認される主なチェック項目
立会い時にチェックされる主な項目は、壁や床の傷、ドアや窓の開閉の状態、水回りの清掃状況などです。また、設備の動作確認やタバコのヤニ、ペットの傷・臭いなども重点的に見られることが多いです。
【主なチェック項目(例)】
・壁紙や床の汚れ、傷
・キッチンや浴室などの水回りの清掃
・ドア・窓・サッシの破損
・備え付け設備の動作確認
事前に掃除や修繕ができる部分は対応し、分からない部分は遠慮なく質問して確認するようにしましょう。
入居時の契約書や写真を用意しておく大切さ
入居時に受け取った契約書や、部屋の状態を写した写真は、トラブル防止に役立つ大切な資料です。退去時に「もともとあった傷なのか」「入居者の責任か」を判断する根拠となります。
特に傷や汚れが目立つ場所は写真で残しておき、契約書の原状回復に関する記載内容と合わせて確認しておきましょう。こうした準備があることで、万が一請求内容に疑問があっても、冷静に話し合いができます。
立会い時に録音や録画を残すメリット
退去立会いは、トラブル防止のためにもやり取りを録音・録画しておくことがおすすめです。管理会社や大家さんとの認識の違いが生じたとき、証拠として活用できます。
音声や動画を残すことで、「言った・言わない」の争いを防ぎやすくなります。録音や録画を行う場合は、事前に「記録用に録音してもよろしいでしょうか」と一言断っておくと、相手も安心しやすいです。
代理人を立てる場合の注意点
やむを得ず本人が立会いできない場合や、不安が強い場合は代理人を立てることも可能です。ただし、代理人がどこまで判断・交渉できるか事前に確認し、必要に応じて委任状を作成することが大切です。
代理人には、事前に契約書や入居時の状況、立会いで注意すべきポイントをしっかり伝えておきましょう。また、管理会社や大家さんに代理人が出席する旨を事前連絡しておくことで、当日の進行がスムーズになります。
退去立会いをうまく乗り切るための対策と交渉術

不本意な請求やトラブルを避けるためには、冷静な判断力と事前準備がポイントです。いざという時に役立つ具体的な対策や交渉のコツを押さえておきましょう。
請求書にその場でサインしない判断力
立会い時、請求書や明細書をその場で渡され「すぐにサインをお願いします」と言われる場合があります。しかし、内容に納得できない場合は、その場でサインしない判断が重要です。
サインをすることで「請求内容に同意した」とみなされるため、異議申し立てが難しくなることもあります。不明点がある場合は「後日確認してから返答します」と伝え、冷静に持ち帰って検討する姿勢が大切です。
ガイドラインや相場を事前に調べておく
国土交通省が定める「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」や、地域ごとの退去費用の相場を事前に調べておくと安心です。ガイドラインには退去時の費用負担の目安や、入居者・大家さんの責任範囲がわかりやすくまとめられています。
また、不明点があれば管理会社や大家さんに質問し、事前に納得しておくことでトラブルを未然に防げます。もし高額な請求が出た場合も、ガイドラインや相場を根拠に冷静な交渉ができます。
【調べておくと安心なポイント】
・原状回復費用の負担割合
・経年劣化と入居者負担の違い
・同地域の過去の退去費用目安
トラブルが起きた時の相談先と対処法
万が一トラブルが起きた場合、消費生活センターや自治体の相談窓口、不動産関連の相談機関に相談することができます。弁護士にアドバイスをもらうのも有効です。
相談時には、契約書や写真、修繕費の明細、やり取りの記録などを用意しておくと、状況を正確に伝えやすくなります。自分だけで悩まず、専門の第三者へ相談することで、公平な解決策を見つけやすくなります。
立会いに友人や第三者を同席させる安心感
一人で立会いを行うのが不安な場合、信頼できる友人や家族、第三者に同席してもらう方法もあります。複数人で参加することで、相手とのやりとりを客観的に見守ってもらえます。
また、身近な人が同席してくれることで、冷静な判断がしやすくなり、不安や緊張も和らぎます。同席者がメモや写真を記録してくれると、後から内容を整理するのにも役立ちます。
退去立会いをしない選択肢とそのメリットデメリット

仕事の都合や体調不良などで、どうしても退去立会いが難しい場合もあります。立会いなしの方法や、その際の注意点、メリット・デメリットについても知っておくと安心です。
退去立会いなしのメリットとデメリット
退去立会いを行わない場合、時間や手間を省くことができるのが大きなメリットです。忙しい方や遠方への引っ越しで現地に行けない方にとって、柔軟な対応が可能となります。
一方で、立会いをしない場合、部屋の状態の確認を自分でできないため、後から「知らない傷や汚れの修繕費を請求された」といったトラブルにつながるリスクもあります。立会いを省く場合は、事前に部屋の写真をしっかり撮影し、管理会社と連絡を密にしておくことが重要です。
どうしても立会いできない時の対応方法
どうしても立会いができない場合、管理会社や大家さんに事前に連絡を入れ、立会いなしで退去手続きを進める旨を伝えましょう。その際、部屋の状態を示す写真を撮影し、日付入りで保存しておくと安心です。
また、鍵の返却方法や、退去後の連絡先、修繕費用が発生した場合の明細送付方法なども、事前に確認しておくとスムーズです。できるだけ双方でトラブルを避ける工夫をしておきましょう。
後日高額請求が来た場合の対処法
立会いなしで退去したあと、高額な修繕費などの請求が届いた場合、まずは内容の詳細や写真などの根拠資料を確認しましょう。不明点や納得できない場合は、管理会社や大家さんに説明を求めることが大切です。
納得できないまま支払うのではなく、必要に応じて消費生活センターや専門家に相談し、冷静に対処することがトラブル防止につながります。書類や写真は必ず保管しておきましょう。
鍵の返却や退去手続きの流れ
立会いがある場合もない場合も、最後に重要なのが鍵の返却と退去手続きです。管理会社の指示に従い、郵送や手渡しなど指定された方法で鍵を返却し、退去届などの必要書類も忘れずに提出しましょう。
【鍵の返却・手続きの流れ】
- 退去日を決めて管理会社に連絡
- 部屋の状態を写真で残す
- 指定された方法で鍵を返却
- 必要書類を提出・確認
手続きをきちんと終えることで、後からのトラブル発生を防止できます。
まとめ:退去立会いの不安を解消し納得できる退去を実現するコツ
退去立会いは、多くの方が不安やストレスを感じやすい場面ですが、事前の準備や情報収集によってスムーズに進めることができます。契約書や写真を用意し、冷静な判断で対応することが納得できる退去への近道です。
もし立会いに不安を感じる場合は、友人や第三者の同席、ガイドラインの活用、相談機関への連絡など、できる対策を取り入れてみてください。自分自身が納得できる形で退去手続きを終えることが、次の新しい生活への第一歩となります。
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