住まいの快適さや安全性、プライバシーの悩みから、「窓を壁にしてしまいたい」と考える方は少なくありません。窓の多いマンションや戸建てでは、外からの視線や防犯面、また冷暖房の効率など、さまざまな問題を抱えることがあります。
しかし、実際に窓を壁にするには費用や工事内容、法的な制限など、気になるポイントが多くあります。今回は、リフォームを検討する際のメリット・デメリットからマンション特有の注意点、費用の抑え方や代替案まで、わかりやすくご紹介します。
窓を壁にするリフォームを考える理由とメリット

住まいで窓を壁にするリフォームを考える方には、いくつか共通した悩みや目的があります。防犯性や断熱性、プライバシーの向上など、暮らしをより安心・快適にするための選択肢として注目されています。
防犯性アップで安心な住まいに
窓は外部と室内をつなぐ開口部であり、空き巣や侵入のリスクが高まる場所でもあります。とくに人通りの少ない路地や1階部分では、防犯対策が気になる方も多いのではないでしょうか。
窓を壁にすることで、ガラス破りやこじ開けといった侵入手段を物理的に防ぐことができます。また、防犯フィルムや補助錠を使っても不安が残る場合、リフォームによって窓自体をなくすことで、より大きな安心感が得られます。小さなお子さまのいる家庭や高齢者の住まいでは、安全面の強化としても効果的です。
断熱性気密性の向上で快適な室内環境
窓は熱の出入りが多い部分とされ、冬は冷気が、夏は熱気が侵入しやすくなります。このため、冷暖房の効きが悪い、エネルギーコストが高いなどの悩みが生まれやすい場所です。
窓を壁にすることで、断熱材や気密シートを効果的に施工できるため、室内の温度を安定させることが可能です。とくに北側や西側など、あまり使われていない窓をふさぐと、冷暖房効率が上がり省エネにもつながります。下記のようなメリットが得られます。
- 冷暖房費の節約
- 結露やカビの防止
- 快適な温度が長持ちする
プライバシー確保と間取りの自由度
隣家や道路に面した窓は、外からの視線が気になりやすいものです。カーテンやブラインドで目隠ししても、完全にプライバシーを守るのは難しい場合があります。
窓を壁にすることで、視線を完全にカットでき、より自由度の高い間取りや家具配置が可能になります。たとえば収納スペースを増やしたいときや、デスクやベッドを壁際に設置したい場合にも、窓がないことで活用の幅が広がります。人通りの多い立地や、生活空間の使い方を見直したい方におすすめの方法です。
光や風通しを計画的にコントロール
すべての窓から光や風がバランス良く入るわけではありません。むしろ日差しが強すぎて眩しい、風が強すぎてエアコンの効きが悪いなど、困るケースも見受けられます。
不要な窓を壁にしてしまえば、残したい部分だけを活かしながら、照明や通風を計画的にコントロールできます。必要な場所だけに窓を配置することで、室内環境を自分好みに最適化しやすくなります。これにより、住まい全体の居心地や機能性が高まります。
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窓を壁にするリフォームの具体的な方法と費用相場

実際に窓を壁にする場合、どのような工事方法や費用が考えられるのでしょうか。規模や目的に合わせて、いくつかのパターンがあります。
パネルはめ込みで手軽に塞ぐ方法
既存の窓枠にパネルをはめ込む方法は、最も手軽で費用を抑えやすい工事です。ガラス部分を外し、断熱性のあるパネルや木材などをはめて、簡易的にふさいでいきます。
この方法は、外壁や内装を大きくいじる必要がないため、工期も短く、1箇所あたり5万~15万円程度が費用の目安です。ただし、見た目がやや簡易的になることや、気密・断熱性能が本格的な工事に比べて劣る場合もあります。仮設的にふさぎたい場合や、賃貸物件で原状回復が必要なケースにも向いています。
外壁と内装両方を塞ぐ本格的な工事
よりしっかりとふさぎたい場合は、窓部分を撤去し、外壁と内装の両方を新しく作る本格的な工事がおすすめです。窓枠ごと取り外し、補強材や断熱材を入れて壁を仕上げます。
この工法は、外観も室内も既存の壁と一体化しやすく、見た目にも違和感が少ない点が特徴です。費用は1箇所あたり15万~40万円程度とやや高くなりますが、断熱性や防音性、耐久性なども十分に確保することができます。戸建てや長期的に使う場合に選ばれることが多いです。
サッシ窓枠ごと撤去する場合の流れ
サッシごと窓を撤去する場合は、まず外壁と内装の解体から始まります。その後、壁の下地を組み直し、断熱材や防水シートを施工し、仕上げ材で新しい壁を作っていきます。
工事の流れは下記のようになります。
- 窓の撤去・解体
- 壁下地・断熱材の設置
- 外壁・内装の仕上げ
- 完成検査・清掃
全体の工期は数日~1週間ほどで、費用は窓の大きさや立地条件によって変わります。サッシごと撤去することで窓の跡が残りにくく、仕上がりのクオリティが高くなる点がメリットです。
DIYで窓を壁にする際の注意点と費用
DIYで窓をふさぐ場合は、手間や費用を抑えられる半面、施工の難易度や耐久性のリスクがあります。市販のパネルや断熱材を使って窓枠に設置することはできますが、断熱性や防水性、見た目にはプロの工事ほどの仕上がりは期待できません。
DIYでかかる費用は1万円~5万円程度と比較的安く済みます。ただし、雨漏りや結露、カビの発生など、思わぬトラブルにつながることも少なくありません。耐久性や保証が必要な場合は、やはり業者への依頼を検討すると安心です。
リフォームのデメリットや注意点を理解しよう

窓を壁にするリフォームにはメリットが多い反面、思いがけないデメリットや注意点も存在します。事前に十分な情報収集が大切です。
採光や風通しが悪くなる可能性
窓を壁にすると、当然ながらその分だけ日差しや風の通り道が減ってしまいます。結果として、昼間でも室内が暗くなったり、空気がこもりやすくなったりする場合があります。
とくに北向きや東向きの部屋では、窓をふさぐことで採光が大きく損なわれることも考えられます。リフォーム前には、どの窓が本当に不要なのか、明るさや通風への影響をしっかりとシミュレーションすることが大切です。場合によっては照明計画を見直すことも検討しましょう。
換気不足によるカビや湿気対策
窓が減ると、換気の機会も減少します。特に洗面所や脱衣所、キッチンなど湿気のこもりやすい場所では、カビや結露が発生しやすくなることがあります。
そのため、窓をふさぐ際には、換気扇や通気口の設置、除湿機の併用など、湿気対策を事前に考えておくことが重要です。また、必要以上に窓を減らさず、最低限の通風を確保することも検討ポイントとなります。
法規制やマンション規約の確認ポイント
リフォーム工事には、建築基準法や管理組合の規約など、守らなければならないルールがあります。特にマンションの場合、窓が共用部分とされているケースも多く、勝手に変更できない場合があります。
主な確認ポイントは以下の通りです。
- 採光や換気の基準(建築基準法)
- マンションの管理規約
- 外観変更に関する申請手続き
トラブルを避けるためにも、事前に行政や管理組合、専門業者へ相談することをおすすめします。
将来的な後悔を防ぐための事前チェック
一度窓を壁にすると、元に戻すためには再び工事が必要となり、時間や費用がかかります。実際にリフォーム後、「もう少し光がほしかった」「風通しが悪くなった」などの後悔を感じる方も少なくありません。
将来的な後悔を防ぐためには、家族全員の意見をしっかり聞き、実際の生活スタイルや必要性を十分に検討することが重要です。最小限のリフォームから段階的に進める方法も選択肢の一つです。
費用を抑えるコツと補助金活用のポイント

リフォーム費用はできるだけ抑えたいもの。適切な業者選びや補助金の活用で、負担を軽減するポイントを押さえておきましょう。
複数業者からの見積もりで比較検討
窓を壁にするリフォームの費用は業者によって幅があります。安さだけでなく、施工内容や保証の有無、アフターサービスなども比較しましょう。
見積もり比較の際は、以下のポイントを確認すると安心です。
- 施工範囲と仕上げ内容
- 使用する建材や断熱材の種類
- 保証内容や追加費用の有無
複数の業者から見積もりを取り、納得のいくプランを選ぶようにしましょう。
国や自治体の窓リフォーム補助金活用法
自治体や国によっては、住宅の省エネ化やバリアフリー化を支援する補助金制度が用意されています。窓の断熱改修や間取り変更も対象となる場合があるため、事前に情報を調べておくとよいでしょう。
主な補助金の種類
- 省エネ住宅ポイント
- 各市区町村のリフォーム補助金
- バリアフリー化支援金
申請には見積書や工事計画書が必要なことが多いので、工事を依頼する前に利用できる制度を確認しておくと、スムーズに手続きが進みます。
節約につながるリフォーム時期とタイミング
リフォーム費用は、繁忙期や閑散期で変動することがあります。とくに春や秋は業者が混み合うため、スケジュール調整が難しく、費用も高くなりがちです。
できるだけ費用を抑えたい場合は、比較的依頼が少ない冬や夏の時期に相談すると、工事費用の割引やサービスを受けやすくなります。複数箇所をまとめて施工することで、単価を安くできる場合もあります。
費用対効果を最大化する素材と工法の選び方
窓を壁にする素材や工法によって、リフォームの費用対効果が変わります。断熱性や防音性を重視する場合は、グラスウールや発泡系断熱材、石膏ボードなどの性能を確認しましょう。
簡易パネルを使う場合は費用を抑えやすく、本格的な外壁仕上げを選ぶと将来的なメンテナンスも楽になります。自分の住まいに合った素材や工法を選ぶことで、コストパフォーマンスを高められます。
マンションで窓を壁にするリフォームのポイント
マンションで窓を壁にする場合は、戸建てとは異なるルールやリスクがあります。事前の確認と周囲への配慮が重要です。
管理規約と許可申請の流れ
マンションの窓は共用部分に含まれることが多く、個人の判断だけでリフォームできない場合がほとんどです。まずは管理組合の管理規約をよく確認しましょう。
窓を壁にする場合は、事前に申請書を提出し、管理組合の承認を得る必要があります。必要な書類や審査の流れを事前に確認し、トラブルにならないよう手続きを進めましょう。
共用部分との関係とトラブル回避策
窓枠や外壁はマンション全体の共用部分となるため、勝手に工事を行うとトラブルになることもあります。外観の統一性が損なわれると、他の住民との関係が悪化したり、修繕責任を問われたりする可能性もあります。
トラブル回避のためには、事前に管理組合と十分に話し合い、工事内容や仕上がりについて合意を得ることが大切です。また、施工中の騒音やゴミの処理にも配慮しましょう。
マンション特有の断熱防音対策
マンションは戸建てに比べて壁が薄かったり、隣戸と接している場合が多いです。そのため、窓を壁にする際は、断熱性や防音性の確保が非常に重要です。
たとえば防音性の高い石膏ボードや断熱材を使う、二重構造にするなどの工夫が有効です。下記のような対策例があります。
対策内容 | 効果 | 備考 |
---|---|---|
二重壁構造 | 防音・断熱 | コストや工期増 |
高性能断熱材 | 断熱・遮熱 | 費用や厚さ注意 |
目地充填材 | 気密性アップ | 細部施工が重要 |
工事業者の実績や専門性も、しっかり確認して選ぶと安心です。
施工事例から学ぶマンションでの成功例
実際にマンションで窓を壁にしたリフォーム事例を見ると、生活の質が向上したという声が多く聞かれます。たとえば、外からの視線が気になっていた寝室の窓をふさぎ、落ち着いた空間ができたという例や、不要な窓を減らして広い収納を確保できたケースがあります。
成功例に共通しているのは、事前の計画と管理組合との調整、そして断熱や防音への配慮です。実例を参考に、自分の住まいに合ったリフォーム計画を考えてみましょう。
窓を壁にしない選択肢や代替リフォーム案
窓のリフォームは「ふさぐ」だけではありません。採光や通風、防犯を保ちながら快適性を高める方法もいくつかあります。
FIX窓や内窓設置で断熱性を高める
窓を完全に壁にするのは抵抗がある場合、開閉できないFIX(はめ殺し)窓や、二重窓(内窓)の設置も有効な選択肢です。これにより断熱性や防音性が高まり、光を取り込みつつ快適な環境を実現できます。
例えば、リビングや寝室の一部に内窓を追加するだけでも、冷暖房効率の向上や結露対策に役立ちます。既存の窓を活かしたい方におすすめの方法です。
窓を小さくする位置を変えるリフォーム
大きな窓が不要な場合は、窓自体を小さくしたり、位置をずらして設置し直す方法もあります。これにより、外からの視線や防犯上の不安を抑えつつ、最小限の採光や通風を確保できます。
窓のサイズ変更や移設は、施工に手間がかかりますが、完全にふさがずにすむので、部屋の明るさや風通しを残すことができ、暮らしやすさが保たれます。
採光や風通しを保てる窓リフォームの工夫
採光や風通しを損なわずにリフォームしたい場合、ガラスの種類を変えたり、遮光フィルムや目隠し格子を活用する方法があります。すりガラスや型板ガラスなら、明るさはそのままでプライバシーが守れます。
また、通風用の小窓を新設する、可動式ルーバーで風の流れを調節するなど、工夫次第で窓の役割を生かしながら快適な住まいをつくれます。
既存窓を活かす目隠しや防犯対策
既存の窓を活かしつつ、防犯性やプライバシーを高める方法も有効です。格子や防犯ガラス、面格子の設置、センサーライトの活用など、さまざまな対策があります。
また、窓に貼る目隠しフィルムやブラインドを使えば、視線をカットしつつ採光も確保できます。用途や目的に応じて、ふさぐ以外のリフォームも検討してみましょう。
まとめ:窓を壁にするリフォームで理想の住まいを実現するために
窓を壁にするリフォームは、防犯性や断熱性、プライバシーなどさまざまなメリットが期待できますが、採光や通風、法規制など注意すべき点も多くあります。特にマンションの場合は管理規約の確認や、共用部分への配慮が欠かせません。
費用を抑える工夫や補助金の活用、そして代替リフォームの選択肢も幅広く存在しています。自分や家族のライフスタイルに合わせて、慎重に検討・計画し、後悔しないリフォームを目指しましょう。
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