リビングや和室の小上がりを撤去してフラットにする場合、「費用はいくらかかる?」「畳を外すだけで段差をなくせる?」と気になる方も多いでしょう。段差がなくなれば家具の配置がしやすくなり、つまずきの心配も減らせます。
ただし、小上がりの下に床材がない、収納や配線が隠れているなど、解体後に工事が増えるケースもあります。この記事では、小上がり撤去の費用目安と実例、見積もりの内訳、床の仕上げ方、工期、マンションでの注意点まで整理します。無理なく予算を決めるための判断ポイントも紹介します。
小上がりを撤去してフラットにする費用はどのくらい?

小上がりを撤去して周囲の床と同じ高さにする費用は、比較的単純な工事で10万〜30万円程度が一つの検討目安です。ただし、畳・床組・収納の撤去だけなのか、床や壁の復旧まで含むのかによって金額は大きく変わります。
4.5畳前後でも撤去費と床の復旧費を分けて考える
小上がりは床の上に畳を載せただけのものとは限りません。下地の木材で床を高くし、側面を化粧材で仕上げていることが一般的です。段差を解消するときは、畳とその下の床組を取り除き、残った床をリビングと同じ高さ・使い方に合わせて整えます。
参考になる費用情報として、約4.5畳の既存小上がり撤去に11.6万〜26.7万円という概算例があります。ただし、面積や既存床の状態が決まらなければ正確な金額は出せません。撤去そのものが安くても、床の下地補修や仕上げ材の施工で総額が増える点を押さえておきましょう。
実際の施工事例では約26.5万円、工期3日という例も
高さ約30cmの小上がりを解体し、床下の補強、既存床に合わせた床材の追加、壁紙の一部張り替えを行った事例では、費用26万5,000円、工期3日間と公表されています。小上がりの撤去後に床板がない部分が見つかり、床組の確認と補修も必要になった工事です。
この金額は個別の施工条件による実績で、同じ価格で依頼できることを示すものではありません。それでも、撤去・下地・床材・壁紙を一緒に直すとどの程度の作業になるかを考える参考になります。詳細は費用と工程が掲載された小上がり撤去の施工事例で確認できます。
20万〜50万円以上になる場合はどこが違う?
収納付きの小上がり、広い6畳程度の造作、床暖房や電気設備を含む床では、単純な解体より手間が増えます。小上がりの跡だけでは色が合わず、リビング全体の床を張り替える場合も金額が上がりやすくなります。壁や天井まで傷みを補修するなら、内装工事も別途必要です。
例えば、同じ4.5畳でも「撤去後の床がそのまま使える家」と「下地を作り直してLDK全体の床を張る家」では比較対象が違います。30万円を超えたから高いと決めつけるより、工事項目と施工面積が増えた理由を確認してください。設備の移設や広範囲の改修があれば50万円を上回る可能性もあります。
小上がり撤去費用の内訳と追加料金が発生する場所

見積もりは「小上がり撤去一式」だけでは内容を把握しにくいものです。費用が生じる工程を分けて見ると、複数の工事案を比較しやすくなります。
| 工事項目 | 主な作業 | 費用が変わる条件 |
|---|---|---|
| 養生・家具移動 | 室内の保護、作業場所の確保 | 家具の量、搬出経路、居住中かどうか |
| 解体・撤去 | 畳、床板、框、床組、収納の取り外し | 広さ、高さ、固定方法、収納の有無 |
| 廃材処分 | 畳・木材・内装材などの搬出処分 | 廃材量、建物の階数、搬出距離 |
| 床下地の補修 | 合板や支持部材の追加、水平調整 | 既存下地の状態、補強の必要性 |
| 床の仕上げ | フローリングや床材の施工 | 材料の種類、張り替える面積 |
| 周囲の補修 | 壁紙、巾木、電気設備の調整 | 撤去後の傷み、設備移設の有無 |
畳・框・床組の解体と廃材処分
小上がりの表面が畳なら、畳を外して処分します。その下には床板や木材の下地があり、側面には框(かまち)と呼ばれる縁の部材が付くことがあります。床組の固定が強い場合や、周囲の壁・床に部材が入り込んでいる場合は、取り外しに時間がかかります。
畳や木材は撤去後に搬出するため、見積書に処分費が含まれているか確認しましょう。特にマンションの上階では、エレベーターの使用や共用部の養生が必要になることがあります。解体費の金額だけを比べず、搬出・運搬・処分まで含むかをそろえることが重要です。
床を支える下地の補修・補強
解体後の下地がしっかりしていれば、仕上げに向けた調整で済む可能性があります。しかし、小上がりの下が未完成の状態だったり、床を支える材料が不足していたりすると、補強が必要です。歩いたときの沈みやきしみ、水平のずれが残ると、仕上げ材を張っても使いにくい床になります。
下地を新設する場合、木材や合板の材料費だけでなく、大工の施工費も発生します。古い住宅では湿気や傷みが見つかる可能性もあるため、工事前にどこまで点検できるか聞いておくと安心です。解体後に追加工事が必要となる条件と、追加金額の決め方も事前に確認しておきましょう。
床材を新しくする費用は施工範囲で差が出る
小上がりの位置だけに床材を張る場合と、リビング全体の床を張り替える場合では、必要な材料の量と工期が違います。複合フローリング、無垢フローリング、フロアタイルなどでも材料費や施工方法が変わります。厚みが違う床材を組み合わせる場合には、下地高さの調整も必要です。
既存床の上から床材を重ねる「上張り」は、古い床を全面解体せず仕上げをそろえられる選択肢です。ただし、重ねる分だけ床が高くなり、ドアが擦れたり、廊下との段差が生じたりすることがあります。床の高さを完全に合わせたいなら、張り方だけでなく完成時の高さを図や寸法で確認してください。
壁紙・巾木・コンセントも補修対象になり得る
小上がりの側面に接していた壁は、見える部分だけ壁紙が貼られている場合があります。取り外すと未仕上げ部分が露出し、壁紙の張り替えが必要になることがあります。床と壁の境目を整える巾木(はばき)も、小上がりの跡に沿って欠けたり途切れたりする可能性があります。
小上がりに照明、床下収納の電源、コンセントなどがある場合は、配線の位置や撤去範囲を確認しなければなりません。電気設備の工事は資格が必要な作業を含むため、安易に自分で触れないでください。見積もりには「壁一面の張り替え」「巾木の新設」「配線処理」などを明記してもらうと安心です。
小上がりの下を確認しないと費用が確定しにくい理由

小上がり撤去は、完成後に見える床だけでなく、今まで隠れていた部分の状態に左右されます。想定外の追加費用を減らすには、着工前に確認できることと、解体して初めてわかることを分けておく必要があります。
小上がりの下に元のフローリングが残っているとは限らない
後から小上がりを設置した住宅なら、下に既存のフローリングが残っていることも考えられます。一方、新築時から造作されていた小上がりでは、下の床材を省略していることがあります。表面を外すまで見えないため、「畳と台を撤去すれば元のリビングに戻る」とは限りません。
仮にフローリングが残っていたとしても、釘穴、接着材の跡、日焼けや色むらが目立つ場合があります。再利用できるかは床材と下地の状態次第です。新築時の図面や施工写真があれば、現地調査の際に見せると確認しやすくなります。
引き出し収納付きは撤去範囲が広がる
段差の内部に引き出しや跳ね上げ式の収納があると、床組だけでなくレール、金具、収納箱、仕切り板なども取り外します。収納の底が直接既存の床になっていない場合は、撤去後の補修範囲が増えます。大きな収納ユニットが壁に固定されている造りもあります。
収納をなくすと室内が広く使える一方、入れていた荷物の置き場所が必要です。撤去後に新しい収納家具を置くなら、その奥行きや配置も考えておくと後悔を減らせます。「撤去する面積」と「新しい家具を置く面積」をセットで考えると、実際に増える空間がイメージしやすくなります。
配線・床暖房・配管がある場合は専門的な確認が必要
小上がりに間接照明やコンセントを設けている住宅では、内部に電気配線が通っていることがあります。床暖房や配管が関連する場合、移設や保護が必要となり、簡単な解体では済まない可能性があります。特に配線の位置がわからないまま切断する行為は危険です。
現地調査では、壁や側面に設備が付いていないか、床暖房の範囲と接していないか、図面に記載があるかを伝えましょう。設備が不明なら、その部分を壊す前に調べる工程を見積もりへ含めてもらうことが大切です。設備の有無だけでも予算の幅が大きく変わることがあります。
構造上の部材かどうかを見極める
一般的な室内造作の小上がりは取り外せる場合が多いものの、すべての段差が単なる置き床ではありません。建物の構造や床の補強に関係する部分、周囲の壁と一体になった部分があれば、勝手に撤去できないことがあります。特に古い木造住宅や特殊な間取りでは慎重な判断が必要です。
見た目が小上がりでも、実際には下階との関係や床の高さの都合で作られている可能性があります。段差がある理由がわからない場合は、図面を見てもらい、解体可能な範囲を確認してください。構造材を切ったり削ったりする前提で進めないことが重要です。
フラット化した床をきれいに仕上げる3つの方法

段差をなくせても、床の色や高さが合っていなければ使いにくさが残ります。仕上げ方は、見た目の統一感、予算、将来の使い方のどれを優先するかで選びましょう。
| 仕上げ方 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 撤去跡だけ床材を張る | 施工面積を抑えやすい | 色・柄・継ぎ目が目立つ場合がある |
| 同じ部屋の床を全面張り替える | 統一感を出しやすい | 撤去範囲や費用が大きくなりやすい |
| 既存床を生かして全面上張りする | 既存床の解体を減らせる場合がある | 床の高さが上がり建具調整が必要な場合がある |
部分張りは安くなりやすいが境目が残ることも
小上がりがあった部分の床だけを仕上げる方法は、材料と施工面積を限定しやすいのが利点です。ただし、周囲の床材と同じ品番を使えても、新旧の色の差は残る可能性があります。経年変化した無垢材は特に、木目や色合いを完全にそろえることが難しい場合があります。
床の境目を目立たせたくないときは、家具で隠れる位置に継ぎ目を設けられるか、自然に見える見切り材を使えるか相談する方法があります。逆に、素材の違いをデザインとして見せる案も考えられます。多少の色差を許容できるなら、全面張り替えに比べて工事範囲を抑えられる可能性があります。
全面張り替えは統一感があるが予算が増える
既存の床が古く、補修跡が広範囲に目立つ場合は、リビングの床をまとめて張り替える選択があります。小上がりがなくなった場所も周囲と同じ仕上げにでき、家具の配置を変えたときにも継ぎ目が気になりにくくなります。床材の傷みが気になっていた住宅では、一度に更新できる利点があります。
ただし、LDK全体の張り替えは、小上がりの面積だけを直す場合より工事費が増えます。キッチンや造り付け家具の下まで施工するか、巾木を交換するかでも金額が変わります。「全面」と言っても具体的にどの範囲なのか、平面図や面積で確認することが大切です。
上張り工法は扉や隣室との高さを確認する
既存の床が平らで状態も良ければ、その上に新しい床材を張る工法を検討できます。撤去跡を補修してから周囲と一体に仕上げる方法ですが、床材の厚みだけ完成床が高くなります。ドアの下端、掃き出し窓の枠、キッチンの足元などに干渉する可能性があります。
「小上がりを撤去して段差をなくす」は、リビングの中だけを平らにする話ではありません。廊下や他室との出入口に新たな段差ができないかも重要です。見積もり段階で、完成後の床の高さと、部屋の出入口まで含む段差の有無を確認しましょう。
小上がり撤去工事の流れと必要な日数

小上がり撤去は小規模な内装工事として進められることがありますが、床材の仕上げや補修方法で工期は変わります。生活への影響を考えるためにも、どの工程で部屋が使えなくなるかを確認しておきましょう。
現地調査でサイズ・高さ・設備を確認する
最初に小上がりの幅、奥行き、高さ、周囲の床材、収納の構造を確認します。床下にどの程度のスペースがあるか、解体後に補強が必要か、配線や床暖房に関係する部分がないかも重要です。可能なら施工当時の図面、床材の品番、過去の修繕履歴を用意すると役立ちます。
この段階では、撤去後の完成イメージを具体的に共有しましょう。「段差だけなくせればよい」のか、「既存の床と色もそろえたい」のかでは見積もりが変わります。家具やテレビをそのまま置く予定があれば、仕上げ後の床の強さや使い方も伝えてください。
解体後の下地確認・補修が仕上がりを左右する
工事当日は周囲を養生し、畳や床板、内部の収納などを順に取り外します。撤去した部分の床下地を確認し、必要があれば合板や支持部材を補います。水平をそろえてから床材を施工し、壁や巾木を整える流れが一般的です。廃材の運搬と清掃も工事の一部です。
小上がりの下に想定外の設備や傷みが見つかれば、作業をいったん止めて方針を相談する場合があります。この際、工事内容を変更する理由と追加費用を確認しましょう。口頭の説明だけではなく、変更後の見積書などに残しておくと行き違いを防げます。
工期は数日が目安でも内容によって延びる
単純な撤去と部分的な床復旧なら、数日で完了するケースがあります。実際に撤去、床下補強、床材と壁紙の補修まで3日で終えた施工例もあります。ただし、床全面の張り替え、設備移設、下地の大きな補修を伴えば、それ以上の期間が必要です。
住みながらの工事では、作業音やほこりが出る時間帯、家具を移動する範囲、床に乗れるタイミングを確認しましょう。接着材や塗装の乾燥時間が必要な仕上げもあります。「職人が作業する日数」と「普段どおり部屋を使えるまでの日数」は必ずしも同じではありません。
小上がり撤去の費用を抑えるための見積もりの取り方

費用を抑えたいときは、単に安い業者を探すより、仕上げ範囲と工事条件をそろえて比較することが有効です。安く見える見積もりでも、床復旧や廃材処分が抜けていれば最終的に高くなる場合があります。
「撤去だけ」と「床まで完成」の金額を分けてもらう
見積もりでは、①小上がり本体の撤去、②廃材処分、③床下地の補修、④床材の施工、⑤壁紙・巾木の補修という項目を分けて確認します。撤去だけの金額を提示されても、そのまま生活できる状態になるとは限りません。完成後に必要な工事が一式に含まれているか確かめましょう。
例えば、同じ予算でも「撤去跡だけ部分補修」と「LDK全面の張り替え」では仕上がりが違います。最低限の仕上げ案と、見た目を優先した案の2通りを出してもらうと、予算に応じて選びやすくなります。どこを削ると何が残るのかが明確になることも利点です。
同じ条件で複数の見積もりを比較する
複数の見積もりを取る場合は、小上がりの寸法、撤去する収納、使用する床材、壁紙の範囲、廃材処分の有無など、依頼条件をそろえてください。条件が違う見積もりを金額だけで比べると、必要な工事を含まない案が安く見えてしまいます。
見積書には、施工面積や材料、養生、搬出、諸経費がどのように記載されているかを確認しましょう。不明な「一式」項目があれば内訳を尋ね、解体後に追加工事が必要となった場合の連絡・承認方法も決めておきます。国土交通省が案内するリフォーム見積チェックサービスも、見積書の内容に不安がある場合の参考になります。
床材の再利用は現場確認後に判断する
既存の床材を生かせれば、材料費と解体範囲を抑えられる可能性があります。しかし、元の床材が廃番で手に入らない、経年変化で色が合わない、下地が傷んでいるといった問題もあります。安く仕上げるために無理に再利用し、後から継ぎ目やきしみが気になるのは避けたいところです。
予算を抑える案としては、撤去跡だけ別素材にする、見切り材で境界を整理する、既存床が健全なら上張りを検討するなどがあります。ただし、どの方法も下地の状態と完成床の高さが条件です。価格と見た目に加え、将来の掃除や家具の使い勝手も含めて比較しましょう。
マンション・古い住宅・介護目的なら確認したいこと

小上がりの撤去は戸建てだけでなくマンションでも検討できます。ただし、住まいの条件によっては工事前の承認や安全面の確認が必要です。介護のために段差をなくす場合は、費用負担に関わる制度も確認しましょう。
マンションでは管理規約と床の遮音条件を先に確認
分譲マンションの場合、室内のリフォームであっても管理組合への申請や承認が必要な場合があります。特に床材を変更すると、階下への音の伝わり方が変わるため、管理規約や使用細則で遮音性能・施工方法などが決められていることがあります。構造体であるコンクリート部分を勝手に削ることもできません。
工事を依頼する前に、管理規約と改修申請の手順を確認しましょう。国土交通省のマンション管理に関する案内には標準管理規約などの資料がありますが、実際に適用される条件は各マンションの規約によります。管理組合への連絡なしに着工を決めないことが重要です。
古い建材はアスベスト(石綿)の事前調査に注意
築年数の古い住宅では、床周辺や壁などの建材に石綿が使われている可能性があります。事業者が建築物の解体・改修工事を行う場合は、工事規模を問わず石綿の有無について事前調査が必要です。建築物の事前調査は原則として所定の資格を持つ人が行う必要があります。
一定規模以上の工事では調査結果の報告義務もありますが、報告義務の対象外なら調査不要という意味ではありません。古い床材や壁材を自己判断で壊したり削ったりせず、施工業者に確認してください。詳しい要件は厚生労働省の石綿総合情報ポータルサイトで案内されています。
介護保険の住宅改修費は対象となるか事前相談
要支援・要介護認定を受けている方が自宅の段差解消を行う場合、介護保険の住宅改修費が使える可能性があります。対象には「段差の解消」などが含まれ、支給限度基準額は原則20万円です。ただし、20万円がそのまま給付される制度ではなく、自己負担割合に応じて保険給付額が決まります。
小上がりの撤去が必ず対象になるとは限らず、本人の身体状況や工事内容、自治体の審査によって判断が異なります。原則として工事前の申請が必要なので、ケアマネジャーや市区町村の窓口に先に相談してください。制度の基本的な対象工事は厚生労働省の住宅改修の案内で確認できます。
小上がり撤去でよくある疑問

費用以外にも、DIYの可否や撤去後の見た目、生活への影響を気にする方は多いでしょう。よくある疑問を実際の工事条件に沿って整理します。
小上がりは自分で撤去できる?
置き式の簡易なユニットなら移動や取り外しができることもあります。しかし、住宅に固定された小上がりは、床組の解体や配線確認、床の補修を伴うため、DIYでの撤去を安易におすすめできません。工具で無理に部材をこじると、周囲の床や壁を大きく傷める可能性があります。
特に電気設備がある場合や、構造の役割がわからない場合、古い建材を壊す場合は専門業者に相談しましょう。撤去だけできても床に穴や大きな段差が残れば安全に使えません。DIYで材料費を節約できたとしても、補修工事を追加で依頼する可能性まで考える必要があります。
小上がりを撤去すると部屋は広く見える?
段差がなくなると床面がつながり、リビングを一体的に使いやすくなることがあります。ソファやダイニング家具の配置を変更したり、掃除機をかける際の移動を楽にしたりできるのも利点です。子どもの遊び場所として広い床面を使いたい家庭にも向いています。
ただし、壁で囲われた小上がりは、台だけ撤去しても壁や柱が残るため、見た目の開放感は期待ほど変わらない場合があります。段差をなくすことと、間取りの壁を取り払うことは別の工事です。家具の配置図を簡単に描いてみると、撤去後の活用方法を判断しやすくなります。
段差が少し残る場合でも工事は成功といえる?
小上がり自体は撤去できても、既存床と新しい床の高さの差や、見切り材によるわずかな段差が生じることがあります。どこまでを「フラット」と呼ぶかが曖昧だと、完成後の不満につながります。ベビーカーや歩行器、車いすを使う場合は、小さな段差でも使い勝手に影響する可能性があります。
依頼時には「リビングの床面をそろえる」「廊下との出入口も段差なくする」など範囲を明確にしてください。床材の継ぎ目、建具の下端、見切りの高さまで施工後の状態を確認することが大切です。介護や転倒防止が目的なら、滑りにくさも合わせて相談しましょう。
撤去せずに段差を目立たなくする方法はある?
小上がりの使い勝手に不満があっても、撤去が唯一の方法ではありません。上り下りが負担なら手すりや踏み台、用途に合った段差対策を検討できる場合があります。小上がり内部の収納が便利なら、残したほうが生活に合うこともあります。
ただし、簡易なスロープや踏み台を置けば必ず安全になるわけではありません。置くスペースや滑り、つまずきの危険を確認する必要があります。日常的に上り下りするのか、家具置き場として使うのかを考え、撤去することで失う収納と、得られる床面の両方を比較しましょう。
小上がりを撤去してフラットにする費用は床の復旧まで含めて判断しよう
小上がり撤去の費用は、比較的単純な工事なら10万〜30万円程度が一つの参考になります。ただし、収納の解体、床下地の補強、壁紙補修、床材の全面張り替えなどを伴うと総額は大きく変わります。「撤去費」だけでなく、安心して歩ける床に完成させるまでの費用を確認することが大切です。
見積もりでは解体・処分・下地・床仕上げ・周囲の補修を分け、完成後の床の高さと仕上げ範囲を明確にしましょう。マンションの管理規約や古い建材の安全確認、介護保険の申請が関係する場合は、着工前に必要な手続きを済ませてください。条件をそろえて見積もりを比較すれば、予算と仕上がりのバランスを判断しやすくなります。


